「理系科目が苦手」「理系科目、この勉強の仕方で大丈夫かな」
大学受験を意識して勉強していると、誰しもが、このように思うことがあると思います。
文系選択であっても、国公立に行きたい場合であれば、「センター数学」がありますし、理系の方ならもっと多くの理系科目を勉強する必要がありますよね。
苦手な方が多い理系科目ですが、どう勉強したらよいのでしょうか。今回は、この事について書いていきます。
※本記事における理系科目とは、主に数学、物理、化学の計算問題などを指します
理系科目を苦手になる過程
そもそも、なぜ理系科目が苦手な人が多いのでしょう。
大学受験をしようと考えている方なら、簡単な計算問題ができないということはないと思います。
苦手な理由として、以下のことが考えられるのではないでしょうか。
- 公式や問題文の意味が分からない
- どこでどの公式を使えばいいか分からない
- 図形がイメージできない
このような事ばかりだと、理系科目に苦手意識を持つことも当然だと思います。
しかし、以前に解いたことがあり、どこでどの公式を使えばいいか分かっている、どんな図になるのかを想像できる問題を解く場合はどうでしょう。おそらく全ての人が完答しないまでも、手はつくと思います。
当たり前だと思うかもしれませんが、ここでのポイントは、「解法を知っていた」というところにあります。
つまり、その場で解き方を考えていないのです。
理系科目が得意な人ほど、多くの問題の解法を知っています。
得意な人は、問題を解くに当たり、「どうやって解くのか」ではなく、「どの解法を使えば、楽に解答が導けるか」を考えているのです。
逆に苦手な人ほど、問題の解法を覚えていませんし、理系科目はその場で考えるものと思っています。
簡単な話、知識不足なのです。
私が受け持ってきた、多くの高校生、浪人生が上記のことを理解していませんでした。
あなたはどうでしょうか。
理系科目に関して、センスや閃きのある人は別ですが(そういった能力がある人は、およそ1%もいないと思う)、苦手な人がそういったものに頼るのは無謀と言うほかないでしょう。
理系科目の勉強法:暗記であることを認識する
理系科目が何故苦手なのかが分かったところで、実際、どのように勉強すればいいのでしょうか。
続いては、理解科目の勉強法について解説します。
まず初めに、「理系科目は暗記」であると認識してください。
もちろん文章や答えを丸ごと覚えるということではありません。
理系科目で重要なのは、解法を網羅的に覚えるという「過程の暗記」です。
文系科目(社会や英単語)のような「事柄の暗記」とは区別しなくてはなりません。
大学入試の理系科目では、一部特殊な問題を出す大学を除いて、複数の解法パターンを組み合わせていけば合格に必要な点数をとることが十分可能です。
参考書の使い方
では、参考書を使った具体的な勉強法について紹介させていただきます。
ここで使う参考書は特に指定はありませんが、なるべく網羅的なものを使うといいでしょう。
例えば、学校指定のチャート式問題集などで十分です。
以下の手順で勉強を進めてください。
問題を見たらまず解法を考える(途中メモしても良いですが、答えを出す必要はありません)
↓
その後、すぐ答えを見る
↓
解法が合っていたら、次の問題へ行く。間違っていたり何も思いつかなかったら答えを読み込んで、完全にできるようになるまで解き直す。(ここでは答えを出してください)
以上のことを繰り返すだけです。
そして、その参考書を最低3週してください。
ただし以下のルールで周回します。
- 2週目には1週目に解法がわかった問題を解く必要はありません
- 3週目は、2週目にできた問題も解かなくていいです
- ただし、できなかった問題は1日後、1週間後、1ヶ月後に解法を見返す(※確認するだけで構いませんが、これは何週目でも当てはまります)
この勉強法は、有名な「エビングハウスの忘却曲線」を基にした、カナダのウォータールー大学の研究を参考に復習回数を考えています。
最終的にかなりの回数をこなすことになりますが、さくさく進むので心理的な負担は軽いと思います。
3週終わった時には、ほぼ全ての問題を網羅できているでしょう。
それでもできない問題は、個別にまとめておき間隔を空けて復習するようにしてください。
また、計算練習のために、時々最後まで解答してみることをおすすめします。
勉強において重要なことは、できないことをできるようにすることなので、解法がわかる問題をやる必要はありませんし、わからない問題に時間をかける必要もありません。
ぱっと答えを見て、「こういう事か!」と思ればそれでオッケー!
もちろんそれを覚えてくださいね。
さて、入試までの時間は思ったより短いです。
時間は大切にしてください。
もちろん受験において熟考する場面は必要ですが、解法暗記でそれをする必要はありません。
この勉強法では、以上のことを念頭に置いています。
模試や塾の活用法
ただ、上記の勉強法は、アウトプットに弱い一面があります。
インプットと同様、知識の定着にはアウトプットがとても重要です。
そして、アウトプットを行う場として塾や模試をおすすめします。
塾や模試で初見の問題を解くことで、その分野の解法が定着しているかを判断できるのです。もし京都市山科区に住まわれている方がおられましたら、当塾へ一度お越しください。
話は少し剃れましたが、できなかった問題は、「必ず」復習するようにしてください。
塾や模試の問題を解きっぱなしにしている人が多いですが、復習しなければその時間は無駄そのものです。
関連記事:間違い直しをしない勉強に意味はない
効率の良い学習のために、できなかった問題の復習は欠かさずやりましょうね。
まとめ
- 理系科目が苦手→解法の知識不足
- 理系科目の勉強の仕方→解法を効率よく覚えるところからスタート。ただし、単純暗記ではなく「過程の暗記」を意識
まとめると以上です。受験に限らず知識というものは生きていくうえでとても重要です。
受験勉強を通して、効率的な知識の付け方を学んでいきましょう。
講師 砂田
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