勉強法 数学

大きい数でも問題なし!素因数分解のカンタンな解き方

中学3年生で習う素因数分解。

得意な人はあっという間に解いてしまいますが、素因数分解を苦手に思う人は少なくありません。

 

漠然と全体像がイメージできなかったり、割るための素因数を見つけられなかったり、四苦八苦してしまうものです。

でも、そんな苦手意識を持っている人でもちょっとしたコツを知っているだけで、すぐに解けるようなるのが素因数分解。

 

今回はそんな「誰にでもできる素因数分解のカンタンなやり方」について説明します。

 

そもそも素因数分解とは何なのか

ではまず、素因数分解についてカンタンにおさらいしましょう。

 

素因数分解とは、「ある自然数を、素数の掛け算で表すこと」です。

自然数とは、1以上の少数点がつかない数字のことであり、素数とは、1とその数以外に約数を持たない(割り切れない)自然数のことです。

 

まだややこしいと思うので、実際の例題をもとにやってみましょう。

 

よりわかりやすく!素因数分解の例題

以下の例題を解いてみましょう。

 

問:「120」を素因数分解しなさい

素因数分解は「ある自然数を、素数の掛け算で表すこと」でしたよね。

 

なので答えは、以下の通りとなります。

 

答え:120=2³×3×5(2³=2×2×2)

120という自然数を、素数である235の掛け算で表しました。

 

このように、問いで出された自然数を、素数の掛け算で表すことが素因数分解となります。

 

素因数分解を解くときに、よくある悩み

素因数分解が、どういったものかを理解できたと思います。

再度言いますね。問いで出された自然数を、素数のかけ算で表すことです。

 

では実際に解いていきましょう!と言いたいところですが、そもそもどうやって素数を見つけるの?と疑問に思うはず。

先ほどの例題で言えば、120を素因数分解したら「120=2³×3×5」になるのはわかったけど、いざ実際に解くとして、何故2と3と5という素数を見つけることができるの?ということです。

 

さて、これを知るために、

まず事前知識として「素数」を覚えておく必要があります。

 

1100の間にある素数を書いたので、ご覧ください。

2・3・5・7・11・13・17・19・23・29・31・37・41・43・47・53・59・61・67・71・73・79・83・89・97

 

問いで出された自然数を、素数のかけ算で表すのが素因数分解なので、答えは上記数字の組み合わせとなる確率が高いです。

また17以上の素数で割り切れるということはほとんどなく、実質よく出てくる数字が「2」と「3」と「5」となります。さっきの問題でも、この2と3と5が出てきましたよね。(だからといって当てずっぽうで解くのはダメですよ)

 

これら2と3と5の素数で割り切れるかどうかは、その問題の数字を一目見ただけで判断できます。

今回は、その瞬時に判断するための方法もご紹介しましょう。

 

誰でもできる、素因数を見つけるカンタンな方法

2」と「3」と「5」、これらの数字で割り切れるのか、瞬時に見分ける方法が以下です。

誰でもすぐにできる、カンタンな方法なので、ぜひ覚えておいてください。

  • 2で割り切れる自然数:自然数の1桁目が偶数(例:24、128)
  • 3で割り切れる自然数:自然数の数を全て足したときに3の倍数になる(例:33、300)
  • 5で割り切れる自然数:自然数の1桁目が「0」か「5」(100、45)

これらを覚えておけば、実際に割り切れるかどうかの計算をする必要もなくなり、計算時間の短縮にも繋げられます。

では上記を踏まえて例題を解いてみましょう。

 

カンタンな方法を用いて素因数分解

以下の例題を解いてみましょう。

 

問:「120」を素因数分解しなさい

では、上記のカンタンな方法を用いて素数を見つけてみましょう。また、素因数分解をする時は小さな数字から順番に試すのが必須条件です。

 

2で割り切れる自然数:自然数の1桁目が偶数」なので、「120」の1桁目は「0」で偶数。

つまり、120は2で割り切れる。

 

120÷2=60

 

2で割り切れる自然数:自然数の1桁目が偶数」なので、「60」の1桁目は「0」で偶数。

つまり、60も2で割り切れる。

 

60÷2=30

 

2で割り切れる自然数:自然数の1桁目が偶数」なので、「30」の1桁目は「0」で偶数。

つまり30も2で割り切れる。

 

30÷2=15

 

2で割り切れる自然数:自然数の1桁目が偶数」なので、「15」の1桁目は「5」で奇数。

つまり、2では割り切れない。

 

2で割り切れないとなった時点で、3を試します。

このように小さい素数から順に試していきましょう。(2→3→5)

 

次は3を確認します。

サンゴジュウゴ(3×5=15)なので、15は3で割り切れるのはすぐ分かったと思いますが、3の倍数の見分け方は以下のような方法もあります。

 

3の倍数を見分ける方法

3で割り切れる自然数:自然数の数を全て足したときに3の倍数になる

 

例:1344→(1+3+4+4=12)

12は3の倍数なので、1344は3で割り切れるということがわかります。

 

話は戻り、15÷35

 

5は素数なので、ここまでで素因数分解は終了となります。

よって答えは、120=×3×5 となるのです。

 

大きな数字でもカンタン!素因数分解してみよう

では、上記のカンタンな解き方を使い、より大きな数字で解いてみましょう。

 

問:「35100」を素因数分解しなさい

  • 35100 自然数の1桁目が偶数なので、2で割り切れる
  • 17550 自然数の1桁目が偶数なので、2で割り切れる
  • 8775 8+7+7+5=273の倍数なので、3で割り切れる
  • 2925 2+9+2+5=183の倍数なので、3で割り切れる
  • 975  9+7+5=213の倍数なので、3で割り切れる
  • 325  自然数の1桁目が「5」なので、5で割り切れる
  • 65   自然数の1桁目が「5」なので、5で割り切れる
  • 13 13は素数なので、素因数分解終了。
  • 答え:35100=2²×3³×5²×13

このように、235の素因数の見つけ方を知っているだけで、素因数分解はかなりカンタンになります。

また1100までの素数を覚え、これらの解き方をマスターすれば問題を解くスピードもきっと向上するはずです。ぜひ参考にしてみてください。

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