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古文単語帳は「ゴロゴ」ではなく「ベック式」!塾講師がベック式をおすすめする理由

『古文の単語帳といえば、ゴロゴ』 

難関大を目指す受験生なら、1度は書店などで目にしたことがあるのではないでしょうか

 

古文単語のパイオニアである『ゴロゴ』の著者は、先日世間を騒がせた東進ハイスクール現代文・古文担当の板野講師ですが、「古文単語をゴロで覚えてしまおう!」という、他の単語帳にはないユニークさが受験生からの支持を集めました。

それだけに、今回のスキャンダルにはショックを受けた方が多いでしょうね。ちなみに板野先生は強要罪で逮捕されたものの、本自体の価値は高いため出版はされ続けています。

 

今回は、そんな板野先生のスキャンダルについてではなく、もうこの際、単語帳を変えてみたら?というご提案です。

「ゴロ合わせで覚える」というコンセプトはそのままに、受験生にうれしい工夫が盛りだくさんされた、まさに隠れしゴロ単語帳というべき1冊があるので、そちらをご紹介させてください。

 

個人的には、令和の受験古文界を担うの一冊だと思っています。

 

その名は、『ベック式!ゴロ覚え古文単語600』(快適受験aブックス)です。

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著者は関西外国語大学から予備校講師になられた別宮孝司先生という方。

本日はそんな本書で古文単語を学習した過去をもつ現塾講師が、受験生目線で『ベック式』の魅力を存分にご紹介しちゃいます。

 

『ベック式』は『ゴロゴ』の良いとこどり

『ベック式』は、実はゴロ以外にも『ゴロゴ』との共通点が多いです。

  • 全ての見出し語にゴロがついている
  • 重要語句には解説と例文が掲載されている
  • ゴロを思い出すのに役立つイラストや写真がついている

などなど、上記ゴロゴの良いところをそのまま(?)もってきています。

イメージとしては、ゴロゴの進化版ですね。

 

例えば、収録単語数は、ゴロゴの565語よりも35語多い600語です。

これだけ覚えれば、難関大志望であっても、単語の面で困ることはないでしょう。

 

さて、ここで気になるのが、それだけの単語を本当に覚えられるのか、という点ですよね。

それについては、ご心配なく。『ベック式』の魅力は、単語量だけではありません。

 

その覚えやすさ(取っつきやすさ&効率の良さ)にもあるのです。

 

『ゴロゴ』とはココが違う:ゴロの品質

『ゴロゴ』の特徴でもある、いわゆる下ネタ要素を盛り込んだゴロ。

これがむしろ良いという人は、ゴロゴで十分だと思いますが、「こういうのは少し...」という方もきっとおられることでしょう。

 

強烈なものは思っている以上に強烈で、ここで例文として出せないものもあるくらいです。

一方、『ベック式』のゴロは、そういったものが排除されており、むしろ逆路線です。小さい子どもやサラリーマンのイラストがたくさん使われていて、とてもフレンドリーな印象を受けます。

 

『ゴロゴ』とはココが違う:単語の配列

続いてコレもよく聞くことですが、『ゴロゴ』の単語の配列に苦労している方は多いのではないでしょうか。

『ゴロゴ』を使っていて、「なんで面白いゴロなのに覚えにくいのか」と疑問に思ったことはありませんか?

 

それは、重要度を無視してあいうえお順に単語が並べられているからなんです。

まとめページを見ると、なんと見出し語と出題頻度の低い単語が一緒くたに。

 

しかも、単語どうしのつながりがないため、「基本的な単語は覚えられるけど、難関大で重要な細かい単語は覚えにくい」という状況に陥りやすいのです。

その点、『ベック式』の場合、こうしたレベルの高い単語の配列が非常に工夫されています。

 

例えば、「準備する」という意味の古文単語「まうく」という単語。

『ベック式』では、類義語として、「いそぐ」「したたむ」という、同じ「準備する」という意味の単語がセットで掲載されています。

 

そうすると、それぞれをバラバラに覚えなければいけない『ゴロゴ』に比べ、『ベック式』なら、「まうく」だけを覚えて「他の2語は同じ意味!」と覚えれば済みますよね。

その分、暗記する労力が少なくて済むということです。

 

『ベック式』を使えば、同じ意味をもつ単語を一まとめにして覚えられるので、知識のつながりができ、効率的で応用の利く暗記ができるようになるのです。

関連記事:自分にあった暗記方法を知るだけで勉強の効率がアップする!向き不向きを知れ!

 

『ゴロゴ』とはココが違う:英単語とセット

「知識のつながり」というところで言うと、英語が得意な人にも、『ベック式』が非常にオススメです。

なぜかというと、各単語に、似たような意味を持つ英単語がセットで掲載されているからとなります。

 

すでにたくさん英単語を覚えている方や帰国子女のみなさんはもちろん、「これからドンドン英単語を覚えていきたい」という方にもピッタリではないでしょうか。

古文単語だけでなく、英単語もセットで覚えるとなると、ハードのように思われるかもしれませんが、実はこういった関連性を持たせた方が覚えやすいものです。

 

例えば、「いとほし」という単語には、「pity」が訳として当てられています。

「いとほし」には、「1気の毒だ 2愛しい」という2つの意味がありますが、現代語だけだとまるで全くバラバラの意味に見えちゃいますよね。

 

でも、pityという単語と似ている、と考えると、pityにはcuteに近い「かわいい」という意味と、sorryに近い「残念だ」の2つの意味があることに気づきます。

「いとほし」も「pity」も、弱い者に対する気持ちを表した単語で、文脈のなかでプラスなら「愛しい」になるし、マイナスなら、「気の毒だ」になる、というわけなんです。 

 

このように古文単語と英単語には、意外と意味やニュアンスが似通ったもの同士の組み合わせが多いので、セットにすることで効率よく学習が可能になります。

『ゴロゴ』には、英単語は掲載されていないので、自分で調べなければいけませんが、『ベック式』の場合、全ての見出し語に英単語がセットでついているので、手間がかからずラクチンですよ。

 

まとめ

まとめると、『ベック式』で古文単語を勉強すると、

  1. クセのないゴロで、誰でも取っつきやすくハズレが少ない
  2. 似たような意味をもつ単語同士をまとめて暗記できる
  3. 見出し語に英単語がセットになっているので、英語の学習にもなる

というメリットがあります。

 

しかも、本書を活用しながら、2や3のような姿勢を身につけることで、つながりを意識した暗記や学習ができるようになり、効率的に勉強できるようになるでしょう。

似たような知識をセットで覚える、他教科の知識と関連づけながら覚える、という姿勢は、他の分野や科目の学習にも生かせるはず。

 

皆さんもぜひ『ベック式』で、効率的な暗記スタイルを身に付けてください。

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