塾を運営していてこんなことを言うのは正しいか分かりませんが、すべての中高生が塾に行くべきだとは思っていません。
私が塾に通ったのは、中学3年生の5月から受験を終えるまでの約10か月間と、高校3年生のとき、予備校の夏期講習を受講したときです。
これに関して、中学1年生のときから通った方が良かったかと聞かれれば、正直、中学3年生からで十分だったと答えますし、高校3年生の時に行ってみた予備校の夏期講習は、受ける必要すらなかったと感じています。
では、どんな人が塾に通った方がよいのでしょうか。
目次
定期テストの点数がとれない
中学校の定期テストがとれない人は塾に通った方がよいと思います。
中学校の定期テストは受験に直結するものすごく重要なテストです。志望校が決まっている人はもちろんですが、志望校が決まっていない人も、いざ行きたい高校が見つかった時に、成績が低ければ目指す前から諦めなければなりません。
定期テストは絶対に点を取らなければいけないテストなのです。
とはいえ、テスト範囲も配られているので、授業をしっかり聞いて、日々の宿題をこなし、テスト前にそれなりに勉強をすれば、ある程度は点数が取れるようになっています。
その定期テストで点が取れないということは、普段の授業であまり理解できていないか、勉強不足だということです。
理解が十分でないのなら、わからない部分まで戻り、きちんと復習する必要があります。
学校の先生や親につきっきりで教えてもらえる環境があればよいのですが、そうでないのなら塾に通うというのは有効な手段だと思います。
また、テスト前に自分で勉強できないのなら、塾で半強制的にでも勉強時間を増やすことが可能です。
専門学科など、難易度の高い学校を狙っている
京都では、堀川高校 探求科や西京高校 エンタープライジング科、嵯峨野高校 コスモス科など、専門学科と呼ばれる難易度の高い学校があります。また、こういった学校に匹敵する私学もいくつかあります。
そういった難易度の高い学校を狙うのであれば、塾に入ることをオススメします。
これら難関校の入試問題は、学校で習っているレベル以上の問題ばかりが出題されます。
どんなに学校の定期テストで高得点を取っていて、成績がオール5に近かったとしても、こういった学校の入試問題は、きちんと対策しなければほとんど解けないでしょう。
もちろん中には、塾に一切通わずに難しい学校に受かっている人もいます。
しかし、多くの中学生からすると、かなり厳しい問題ばかりだと言わざるを得ません。
自力で専門学科などを受験しようと考えている方は、一度、過去問を解いてみてください。
それで難なく解ければ、塾に行く必要はないと思います。しかし、ほとんど太刀打ちできないと感じた方は、できるだけ早い段階で塾へ行くことをオススメします。
私は学校の定期テストはしっかりとれていたので、中学1,2年生のときには塾に行かなくても問題ありませんでしたが、中学3年生になっても塾に行っていなかったら、志望校には受からなかったと思います。
受験勉強のやり方がわからない
中学校に入りたてのとき、定期テストの勉強の仕方が分からないということがありませんでしたか?
受験勉強はそれ以上に勉強のやり方が分からないと思います。
定期テストのように範囲が決まっていなければ、提出物もありません。
どこまで勉強すれば受かるのか、このままで大丈夫なのか、過去問で何点くらいとれれば受かるのか、これら全てが分からないと思います。
当然です。経験がないのですから。
定期テストも、何度か経験するうちに、この問題集がこれくらいできれば80点はとれるかな。前に先生が言っていた難しい問題も解けるようになったから90点いけるかな。
というように、なんとなく目安がわかってくると思います。
しかし、受験をするのはこれが初めてです。
どれくらい勉強すればよいのか、わかるはずがありません。
その点、塾の先生は受験のプロです。
過去問でこれくらいとけていれば大丈夫かな。去年のあの生徒と同じくらいの実力だな。このペースではこの高校はきついな。という経験が何年分もたまっています。
初めての受験が不安なら、一緒に頑張りましょう。
あなたの代わりに勉強することはできませんが、方針を示して、サポートすることはできますよ!
予備校の夏期講習は難易度を見極めて!
これは私の経験ですが、高校3年生のときに、「周りも行っているから」という理由で予備校の夏期講習を申し込んでみました。
もちろんそれなりの費用がかかります。
化学の有機化合物の難しいコースと、物理の基本的なコースを受講したのですが、これはどちらも失敗でした。
化学の方は難しすぎて、ほとんどわからなかったのですし、映像授業だったせいか、寝ている受講生も多かったです。
せっかくお金を出してもらっているので、無駄にしてはいけないと、必死に眠気と闘いながらノートを取っていたのですが、やはり自分のレベルと合っていないため、ほとんど身につかないまま全日程を終えました。
逆に物理の方は簡単すぎました。
こちらは映像授業ではなく直接講義をきく授業で、先生の話し方はユニークで聞き取りやすく、説明もわかりやすかったのですが、ほぼすべて知っている内容でした。
物理をほとんどわかっていない状態でこのコースを受講したら価値があっただろうな、と思います。
すごく親に申し訳なく思ったのを覚えています。
予備校は1対多なので、1人ひとりのレベルに合わせてはくれません。
こちらが自分のレベルにあったコースを選ぶ必要があります。
うまく使えば自分の身になると思いますが、私のようになんとなく受講すると、もったいないだけで終わってしまうかもしれません。
塾は安くない。上手に使おう。
塾は決して安くありません。
さすがに当塾にはいませんが、塾にきておしゃべりをするだけ、ましてや寝ているだけであれば、通う価値はないと思います。
塾に通えば賢くなるわけではありません。座っているだけで成績は上がりません。
しかし、塾に通うことで成績が上がり、進路が少しでも変わるのであれば、金額以上の価値があると思います。
自分に必要なのかどうか、しっかり考えて上手に塾を使ってください。
塾長 増田
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