学校や塾などでよく実施されるのが「単語テスト」です。
単語帳の何ページから何ページまでをこの日までに覚えてきなさいというものです。
効率の良い暗記法はどっち?
ここでは仮に一週間で7個の単語を覚えることにしましょう。(実際はもっとたくさん覚えさせられると思います。)
一日に勉強する時間は15分だけでかまいません。
今から二通りの暗記法を紹介するので、どちらが効率よい暗記法なのか考えてみてください。
一日に一単語を完ぺきに覚える
一週間で七単語ですから、一日当たり一単語覚えればよいという計算になります。
そこで、一日に勉強する15分を丸々使って一つの単語を完ぺきに覚えます。
たったひとつの単語で良ければ、15分かければ覚えられますよね?
二兎を追う者は一兎をも得ずということわざもあるほどですから、一つに絞って、徹底的に覚える方法です。
毎日七単語を一通り覚える
一週間あれば七回同じことを覚えることができます。
そこで、全ての単語に一通り目を通して、完璧でなくても一度覚えます。
七日もあればだんだん覚えてきますよね?
塵も積もれば山となるということわざもあるほどですから、七つを毎日やることで最終的に覚える方法です。
さて、この二通りの方法どちらが効率の良い暗記法でしょうか?
実は、②番の、毎日七単語を一通り覚える方が効率の良い暗記法です。
効率の良い暗記法の理由
ではなぜ、毎日七単語を一通り覚える方が、効率が良いのでしょうか。
その理由は、脳の構造にあります。
エビングハウスの忘却曲線で知られるように脳は一晩経つと記憶したことをほとんど忘れてしまいます。
ですから、一日の時間を丸々使って覚えたことも、一晩経つと忘れてしまうのです。
しかし、それと同時に繰り返し記憶した内容は忘れにくいようにもなっています。
つまり、毎日覚えることで記憶がだんだんと定着していき、忘れにくくなるというわけです。
テスト前日に一夜漬けで覚えた内容は、テストの時には使えても、テストが終わるとすぐに忘れてしまうのはこういう理由からです。
小学生の時に時間をかけて覚えた九九は今でもしっかり覚えていますよね。
最高の暗記法
これを踏まえて、単語テストなどで使える最高の暗記法をお教えします。
最高といっても特別なことをするわけではありません。単語帳と赤シートがあれば大丈夫です。
まず初日は一通り目を通して覚えようとしてください。このときはまだ覚えられていないと思います。残った時間は赤シートで単語や意味を隠して答えられるか何度も試してください。
単語はノートでも裏紙でも何でも構わないので書いてください。意味は言えたらそれで十分ですので書く必要はありません。
二日目は最初から赤シートで隠して、答えられなかった問題だけ覚え直してください。
三日目・四日目も同様です。
しかし、日を追うにつれて答えられない問題は少なくなっているはずなので、苦手な単語により多くの時間を割けるようになっています。
五日目になると、ほとんどの単語が答えられようになっているのではないでしょうか?
しかし、ここで怖いのは単語を単語帳に出てくる順番や位置で覚えてしまってはいないかということです。
頑張って覚えているのにテストでは点が取れないという原因の多くはここにあります。
覚えたと思っていて、実際覚えてはいるのですが、単語帳や教科書通りに出てこないと解けないという状態になってしまっているのです。
これを防ぐために、赤シートで隠して全て答えられるようになったら、単語帳は捨ててください。
もうどの単語が出てくるかは覚えているはずなので、頭の中で問題を出して、それをノートや裏紙にかけるか自分でテストしてください。家族や友達に問題を出してもらえればもっと良いですね。
それができれば実際のテストでも解けるということです。
六日目や七日目も、忘れている可能性はあるのでまず単語帳+赤シートでチェックして、完璧ならテストをしてみるという流れで勉強してください。
最終日は実際にテストを作っても良いかもしれません。
1日15分で良いと言いましたが、もしも五日目であまり覚えられていなければ勉強時間を増やしてください。
このように出来に合わせて、臨機応変に勉強時間を変えられるのもこの暗記法のメリットの一つです。
塾長 増田
最新記事 by 塾長 増田 (全て見る)
- 通塾を再開しました - 2020年6月1日
- 休校が続いて不安に思っているけどオンライン授業は難しそう?スマホさえあれば大丈夫です! - 2020年5月8日
- 中学3年生向きのオンライン自習室を始めます - 2020年5月8日