テストで前より10点上がった!
素晴らしいですね。努力が実を結んだのだと思います。
しかし、10点上がったと一口に言っても、内申点が上がる場合もあれば、上がらない場合もあります。
内申点を意識したテスト勉強をすることで、より効率的に時間使うことができます。そのことを知っているかどうかが受験の合否を分けるかもしれません。
目次
定期テストを受ける2つの理由
まず定期テストで点数を取る意味。頑張ってテスト勉強をした方が良い理由から説明します。
内申点は定期テストのテストの点数で決まる
「学級委員になれば内申点が上がる。」「内申点を挙げるためにクラブに入っている。」こんなことを言ってくる中学生がたまにいますが、内申点は委員会やクラブで決まるものではありません。
単純に成績で5が付けば5点、3が付けば3点というものです。
主要5教科(国語・数学・英語・社会・理科)で5×5の25点満点。副教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)は2倍になるので10×4の40点満点。合計65点が3年間分で65×3の195点満点。
これが内申点です。
高校に行く内申書にはこの内申点のほかに委員会活動やクラブ活動のことも記載されるので、万が一全く同じ点数の二人がいればクラブの主将をやっていた、学級委員会をやっていたというような部分で判断されるかもしれませんが、内申点自体は成績のことです。
そして成績はほとんどの人が理解しているように定期テストの点数でそのほとんどが決まります。基本的には90点以上が5、80点以上が4、50点以上が3、30以上が2、それ以下だと1というのが目安です。
それに授業態度や提出物などで上下すると思ってください。
実際には「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」などの観点に分かれており、その達成度で成績処理がされるので、テストで90点以上だったとしても「思考・判断・表現」の観点が極端に悪ければ4になることもありますので、あくまで目安です。
また、授業態度がよっぽど悪かったり提出物を出していないなどと言うことがなければ基本的に1や2はつきません。
内申点は成績のことで、成績は定期テストでほとんど決まるので、定期テストはとても重要です。
後の受験勉強で生きてくる
定期テストが内申点に直結することはわかりましたが、推薦入試等を利用しない高校生は内申点を受験で使うことはありませんよね。
では内申点を受験で利用しない生徒は定期テストを頑張る必要がないかと言えばそんなことはありません。
人間の脳は一度理解した、覚えたと思ってことでもすぐに忘れてしまうようにできているので、一年生の時に習ったことは、三年生の受験前には忘れてしまっています。
しかし、一度理解したことは、もう一度勉強した時にすぐに思い出せるようにもなっています。
エビングハウスの忘却曲線について説明している通りです。
ですから、定期テストで点数を取るために必死で勉強していれば、受験前になっていざ一年生の内容を復習した時にすっと思い出せるようになっているというわけです。
もちろん日ごろからコツコツ勉強していれば問題ないのですが、高校生の日常は部活もあって忙しく、なかなか勉強をする時間が取れません。
だからこそまとめてガッと勉強をする定期テストを大切にしてもらいたいのです。
効率的な勉強方法
さて、定期テストを受ける意味が分かったうえで、効率の良い勉強方法を紹介します。
成績の上がりそうな、または下がりそうな教科を重点的に勉強する
まずは内申点を上げるための効率的な勉強法です。下の表を見てください。
国語 | 数学 | 英語 | 理科 | 社会 |
89点 | 65点 | 83点 | 58点 | 62点 |
第4回定期テストまでの平均点がこの表のようになっていたとします。
この場合、数学、理科、社会は最低限の勉強しかしなくても良いです。
というのもこの3教科の中で最も点数が高い数学でも、4を取ろうと思ったら次のテストで140点取らなくてはいけません。無理です。
逆に最も点数が低い理科でも30点もとれれば2はつきません。ということは、数学、理科、社会の成績はほぼ3で決まりです。50点が取れるくらいの勉強でかまいません。
一方国語は次のテストで94点以上を取ることができれば5が付く可能性があります。94点を取るというのは難しいことではありますが、他の3教科の時間も国語にあてれば取れない点数ではありません。
また英語はこのままいけば4が付くはずですが、次のテストで68点を切ってしまうと3に下がります。75点くらい取れれまず安心でしょう。
つまり、今回のテストはまず各教科の提出物をまじめにやりましょう。提出物をまじめにやって50点をきることはまずありませんから、数学、理科、社会に関してはそれで十分です。
その後、英語で75点〜80点程度が取れるくらいに勉強をして、残りの時間は全て国語に注ぎ込むのが効率的な勉強法だというわけです。
副教科は毎日コツコツ必ずやる
副教科はテスト勉強で軽視されがちですが、内申点では2倍になるので必ず勉強してください。
主要5教科に比べると覚えなければならないことは少ないのでしっかり勉強すれば必ず高得点が取れます。
しかし、1日に詰め込んでも次の日には忘れてしまいます。これは脳の構造上仕方ありません。
その代わりテスト1週間前から必ず毎日1教科15分、きっちり勉強してください。
副教科は一度のテストで全ての教科が実施されることは少ないですが、4教科あったとしても1日1時間です。実際には2教科で30分程で済むと思います。
そしてテスト前日に完璧に覚えきる。これできっちり高得点が取れます。
副教科できっちり点を取っている人は本当に受験に強いです。必ず毎日やってください。
受験で使わない教科は赤点を取らなければ十分
内申点を受験で使わない人は、定期テストを受ける意味で説明したように受験勉強のために頑張ってください。しかし、受験でも使わない教科に関しては本当にどうでも良いです。
赤点を取ってしまうと補習や追試があったり、下手すれば進級できませんから最低限赤点を回避できるくらいには勉強しなければいけませんが、それで十分です。
その代わり、受験で使う教科に関しては90点以上を取るつもりで勉強してください。特に数学・理科・社会(理科と社会の中には使わない教科もありますが)はしっかり勉強してください。
英語と国語は文法などはしっかり勉強して、教科書の本文から出される問題などは受験では使えない場合もありますから取捨選択すればよいと思います。
同じだけ努力をしても得られる結果は全く違います。
正しい方向に賢く努力をして初めてあなたの努力が報われます。
塾長 増田
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